闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.357
先住民時代から南北戦争の混乱を経て現代に至るまでのアメリカの西部開拓史をある開拓家族3世代の歴史をつうじて、3人の監督が全5部構成で演出している。
ファミリーのエピソードを追いながらアメリカの歴史を回顧するのは難題であり、しかも監督が1人でないから余計難しく、時折登場人物の相互関係がよく分からなくなったりもするが、全体的にはまずまずの仕上がりだろう。
この国を支えてきた底抜けの楽天性と反省や内面的な思索なき「ともかく西に行くんだゴーゴー前進主義」が野放図に発揮された、そういう意味では典型的にアメリカらしい映画といえよう。しかしここでジョン・フォードはたいした仕事をしているとは思えない。
「大いなる西部」のキャロル・ベーカーとグレゴリー・ペックがここでも登場しているが、本作での彼女のお相手役はジェームズ・スチュアート(猟師役で好演)である。ギャンブラーのペックに惚れられる「雨に唄えば」のデビー・レイノルズが、本作でも見事なレビュー・ダンスを演じている。
今日もまた「行方不明者が出ました」と市の拡声機が叫んでる 蝶人
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