Wednesday, November 07, 2012

山本薩夫監督の「台風騒動記」を見て




闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.340

杉浦明平のルポルタージュ「台風13号始末記」を原作に山本薩夫がメガフォンをとった1956年の風刺喜劇映画です。佐田啓二、菅原謙次、佐野周二、野添ひとみ、桂木洋子、渡辺篤、藤間紫などが続々出演しているが、わたしが高く評価する三島雅夫のいやらしさが光っているな。

台風の被害よりもその後の人災のほうが被害甚大であるという紋切り型のテーマをどんと据えて、老朽化した小学校の校舎を台風で倒壊したことにして公金を流用しようとたくらんだ地元の政治家や町長や校長や教員や住民たちの奮闘努力と右往左往を巨匠?山本が生真面目に描いておる。

されど原作者と監督の思想傾向がはなからマッチし過ぎており、終始力が入り過ぎ、コメディ特有の軽妙さに欠ける。こういうのはもっと軽薄なタッチで演出してもらいたがこのメンバーでは所詮ないものねだりなのだろう。

野田橋下安倍石破慎太郎どいつもこいつも消えて無くなれ 蝶人

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