♪音楽千夜一夜 第287回
年の瀬が近づくと聴きたくなるのはベートーヴェンのまたか「第9」などではさらさらなくてレオンタイン・プライスのクリスマス歌曲とバッハと「くるみ割り人形」です。
この超格安6枚組CDにはさらに「白鳥の湖」と「眠れる森の美女」の全曲も収められており、しかもストラトキン&セントルイス響はかつて全米のトップ3にランクされたこともある名コンビなので胸を膨らませたのですが聴いてがっかり、面白くもおかしくもありません。
肝心のテンポに知恵が無く強弱のメリハリも無い。どのバレエのどのシーンも無神経な音量でどんどんジャカスカ進行していく。これでは小澤征爾のやたら交響楽的な演奏と同様軽快さと精妙さに欠けているために、どんな優れたバレリーナでも踊れないでしょうね。
アンドルー・デイビスの跡を継いだBBC響ではプロムスなどで見事な演奏を披露していたというのに、君、この体たらくはないだろう。やはりチャイコフスキー3大バレエは若き日のプレヴィン&ロンドン響で決まりですね。
亡くなりし母の携帯解約できず写真の隣にまだ置いてある 蝶人
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