♪音楽千夜一夜 第288回
シューベルトの歌曲はもちろん交響曲も好きだが、このミサ曲はヴァイルで聴いてもサバリッシュで聴いてもまるでスティヴ・ライヒのようにつまらない(演奏は後者の方が上手)。つまらないと言っては天才に対して失礼なので、「曲想が凡庸である」と言いなおすが、もしかするとこれらは駄曲の山なのかもしれないな。
モーツアルトもバッハもベートーヴェンですらミサ曲は傑作揃いなのに、ハイドン(一部の例外はある)とシューベルトに限ってどうしてどれもこれも同じような曲想に堕してしまうのだろう。自分のロバの耳が哀しくなってしまうがいくら聴いてもそう聞こえるのだから仕方がないなあ。
青渡岸寺より熊野灘目指し漕ぎ出ずる補陀洛渡海維盛の船 蝶人
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