闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.296
いつもそうとは限らないが、1931年製作のこの映画ではヒロインのマレーネ・ディトリッヒの顔容が異様なくらいいつまでも眺めていたいくらいに美しい。これが後年になると妙に崩れてエグくなるから俳優稼業もつらいものである。
然しお話はまことに下らない。注→ここからはネタばらしにかかりますので、知りたくない人は読むのを止めてくださいね。
娼婦稼業のマレーネをオーストリアの間諜部長が浣腸じゃなくて間諜に仕立て上げる。彼女はうまく立ち回って母国のために好成績を挙げるが、ある時ロシアの男の間諜に捕まってしまい、危うく処刑されるとこころをお色気と機知で間一髪逃れたのだが、今度は捕えられたその間諜を逃がしてやったために自分が処刑されるという因果話なのであるんであるんである。
でもいきなり射殺されては映画にならないので、処刑担当医の青年将校がお国のためとはいうても女を殺したくない、と絶叫してその他の兵隊に交代させられたり、(その間なんとマレーネは元の娼婦姿でガードルを直したり口紅を塗ったりしている! )んだが結局銃殺されてしまいます。
そもそも食うためとはいえ娼婦がスパイになるシナリオに無理があるのですが、黒猫とピアノを愛するヒロインが、楽譜で暗号を書いたりするシーンが面白かった。
生きていくことは大変だねと横須賀のうどん屋のおばさんと一致したり 蝶人
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