Monday, September 03, 2012

シルベスター・スタローン監督の「ロッキー3」「ロッキー4」を見て




闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.303304

 アポロを倒したロッキーは連戦連勝するが、効なり名を遂げたその最後の防衛戦で間ひそかに実力を蓄えてきた強敵ミスターTに屈辱のKOを喫したばかりか盟友の名トレーナーを喪って人生の指針を失いアイデンティテイの崩壊に直面する。その生涯最大の危機を救ったのはなんとかつての宿敵アポロであった、というシナリオが心憎い。

 かつての宿敵からの心身両面からの支援を受けたロッキーはみごとタイトルを奪還するのだった。

つづく4作目はお話が政治がらみになっていてきな臭い。旧ソ連の冷酷非情なボクサーに親友のアポロをリング上で殺されたロッキーは、冷戦さなかの敵国に乗りこんでのリベンジ戦に勝利する。

はじめはロッキーを敵視していたロシア人たちが善戦健闘するロッキーの味方をしてソビエト大統領を慌てさせるとか、勝利後の「政治の壁を崩そう」的なロッキーのインタビューが会場の圧倒的共感を得るシーンなどが片腹痛いが、ロッキーはどうしてもこういう「愛国映画」を作りたかったのだろう。

昔阪神、次横浜、今ヤクルト無節操者のわたしでござい 蝶人

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