Tuesday, January 03, 2012

サイモン・ラトル指揮・ベルリンフィルの「フィデリオ」を視聴して

♪音楽千夜一夜 第240回

2003年のザルツブルク復活音楽祭における演奏ですが、この頃のラトルの音楽は中途半端でいったい何を考え何をやりたいのかさっぱりわからず、せっかくベルリンフィルを起用しながら奏者にも戸惑いが感じられるベートーヴェンです。

演出は才人ニコラウス・レーンホフだが、どうってこともない。フロレスタンにジョン・ヴィラーズ、レオノーレにアンゲラ・デノケ、夫婦の危機をあわやというところで救済する大臣役でトーマス・クヴァストホフも出演しているが、だからと言って公演の熱がヒートアップする気配もなし。

こんな曇り時々小雨のような出しものを見せられる観客もかわいそうな気がするが、それでも終わるとブラボーなぞという手を叩いている。ブーと言え、ブーと言え、この阿呆めがと呟きながらわたしはスイッチを切りました。

ブーと言えブーと言えこの阿呆めがとお前は今年も悪口を言うのか 蝶人

No comments: