Thursday, October 27, 2011

ロバート・デ・ニーロ監督の「ブロンクス物語」を見て


闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.161

1993年製作のハリウッド映画で、デ・ニーロが製作、監督、主演と大活躍しています。

つづめていえばニューヨークのブロンクスを舞台にした、バスの運転手である父親と息子の成長と青春を描く平凡なビルダングスドラマということにあいなりますが、見どころといえばこの地の名物であるマフィアの親分やチンピラ、黒人の恋人をめぐる人種問題などが随所にちりばめられていることでしょうか。

少年の目の前でいきなり人が殺されるようなおっかない環境で、昔のブロンクスはあったのです。

親分に扮するチャズ・バルモンテリは脚本も書いていますが、なかなかいい味を出して死んでいきます。これはデ・ニーロの父親の自伝にもとづいたお話ではないかという気もするのですが、はるばるイタリアから流れてきて漂着したブロンクスへの愛情と執着がラストでじわじわと湧きおこって来るローカルな味わいには、なかなか捨てがたいものがあります。

誰にも、ふるさともしくは第二のふるさとはあるのでしょう。

「だ」は男性的攻撃的「です」は女性的受容的あら不思議 蝶人

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