Monday, July 09, 2012

森崎東監督の「時代屋の女房」を見て




闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.275


村松の原作は読んだことがないが、渡瀬恒彦が演じた映画の主人公と違って、私は夏目雅子が演じた女房のキャラクターの流動性と不確定性にまったく魅了されなかった。

野良猫のように野性的で気まぐれな女はそれなりに魅力的なのだろうが、そういういわゆるひとるのファムファタルに振り回されている男に対しては、てんで同情する気にはならない。

森崎の演出も脚本もちあきなおみの主題歌までも不発で、強いて挙げれば津川雅彦の演技が多少光ったくらいのもの。こんな映画を2時間近く見物する値打ちはてんで無かったな。


鎌倉の谷戸のはずれの一軒家「隅田の花火」人知れず咲く  蝶人


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