Tuesday, August 30, 2011

梟が鳴く森で 第3部さすらい 第11回


bowyow megalomania theater vol.1

「い、い、いつから、ヨ、ヨ、洋子はお前のものになったんだ、エッ!」

と、のぶいっちゃんは少しどもりながら野太い声を出しました。

僕はなにも答えませんでした。またその質問には、僕はなにも答えられませんでした。

「洋子はなあ、もうとっくの昔からおれの女なんだ。ひとの女に勝手に手を出すな!」

と、のぶいっちゃんは口じゅうチバだらけ、鼻じゅう鼻水だらけ、お尻じゅう糞だらけにして、またしても激しくドモリながら、冬の浜松の砂丘の上で絶叫しました。

しかし僕にはおれの女という意味がまったく分かりません。

女、ならだいたい分かるのですが、「おれの女」になるといったいどういう意味なのか全然分からない。

だから、のぶいっちゃんがどうして怒っているのか、全然分からなかったのです。

源爺ときたらこっちから挨拶しても知らん顔してる 蝶人

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