bowyow megalomania theater vol.1
「い、い、いつから、ヨ、ヨ、洋子はお前のものになったんだ、エッ!」
と、のぶいっちゃんは少しどもりながら野太い声を出しました。
僕はなにも答えませんでした。またその質問には、僕はなにも答えられませんでした。
「洋子はなあ、もうとっくの昔からおれの女なんだ。ひとの女に勝手に手を出すな!」
と、のぶいっちゃんは口じゅうチバだらけ、鼻じゅう鼻水だらけ、お尻じゅう糞だらけにして、またしても激しくドモリながら、冬の浜松の砂丘の上で絶叫しました。
しかし僕にはおれの女という意味がまったく分かりません。
女、ならだいたい分かるのですが、「おれの女」になるといったいどういう意味なのか全然分からない。
だから、のぶいっちゃんがどうして怒っているのか、全然分からなかったのです。
源爺ときたらこっちから挨拶しても知らん顔してる 蝶人
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