十二所の「大江稲荷社」拝観
これは前回に紹介した大江広元邸の屋敷神であったものがのちに近所の稲荷小路に移転してここに安置されたと「十二所地誌新稿」は伝える。
大江広元は、自らの出身地である京都ゆかりの伏見稲荷を自邸に祭り、初午の日に祝っていたのである。
灯篭は地元の大地主である山口家の寄進によるもの。石の祠の中にはご神体として丸い石が入っている。私はなぜか福沢諭吉の少年時代の故事を思い出した。
稲荷社の前に狐が安置されるのは神様の使いと考えられたのであるが、この山腹の奥にひそりと眠る稲荷は、平成の御世にも近所の伊藤氏などによって手厚く保護されているようだ。
♪今朝もまた鶯の歌で目覚めたり 茫洋
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