Friday, April 15, 2011

ダグラス・サーク監督の「心のともしび」を見て

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.115 いかれぽんちの大金持ちの青年(ロック・ハドソン)が、水上スキーで暴走・転覆して死にかけるが心臓に持病を持つ慈悲深い医師備え付けの救命呼吸器のお陰で九死に一生を得る。 ところがまさにその同じ時間に、医師は心臓発作を起こして急死してしまう。その大事な機器を警察に貸し出していたために、多くの人をひそかに救済してきた希代の善人が死に、どうしようもないあほばかチンピラが生き残ったわけです。 さすがに慙愧に堪えない青年は、医師の妻(ジェーン・ワイマン)に詫びようと、大金を渡そうとするが当然無視され、それでも執拗に付きまとっているうちにこのあほばか男のせいで妻は交通事故に遭い、あろうことか失明してしまう。 役者もシナリオも、音楽もかなりお粗末な悪条件をものともせず、の最悪、最低の地点から、おもむろに愛と感動の物語を編みあげるのが名匠ダグラス・サークの力技をとくと堪能あれ。しかし翌1955年にも同じ2人の主演で似たような「天はすべて許し給う」を撮っているのは2匹目のドジョウを狙ったのでしょう。 ジェーン・ワイマンはロナルド・レーガン元大統領の最初の妻ですが、私が昔勤めていた会社にいた戸田さんにそっくりで、とても懐かしかった。いわばハリウッドの望月優子といったところでしょうか。 一匹の大蛇の上に桜咲く 茫洋

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