Sunday, April 17, 2011

ロイヤル・フィルの「グレート・クラシカル・マスターワークス」全30枚組を聴いて

♪音楽千夜一夜 第189夜 新宿や渋谷や池袋の駅構内のワゴンセールの目玉商品として1枚250円で叩き売られていたのがこのCDですが、このたび1枚102円という爆発的廉価で全国発売されることになりました。 すでに「パート2」の30枚組もどかどかネット販売されていますが、この第1集の目玉は、今は亡き名人チャールズ・マッケラスが指揮したベルリオーズの「幻想交響曲」やリヒアルト・シュトラウスの「ツアンラストラかく語りき」、ドボルザークの「新世界」、シベリウスの第2番交響曲とフィンランディア、ショスターコヴィッチの5番シンフォニーでしょう。 この人のモーツアルトは交響曲もオペラもすべて絶品ですが、その他のレパートリーを演奏してもやはり並々ならぬ水準の音楽を聞かせてくれます。 あとはバイオリニストとしては(アイザック・スターンと同様)音程が甘く、どうにも感心できなかったユーディ・メニューインが指揮するエルガーのエニグマ変奏曲集がお奨め。晩年指揮者に転向してから録音した彼のシューベルトやベートーヴェンの交響曲全集などはじつに見事なもので、同じくバイオリニストから転身したシャンドール・ヴェーグと好一対、さらに言えば、ピアニストから転身したアシュケナージやエッシェンバッハ輩とは「悪一対」をなしています。 非国民と言われし人の花見かな 茫洋

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