Sunday, April 03, 2011

ルービンシュタインの「ブラームス選集」を聴いて

♪音楽千夜一夜 第185夜 このソニーの1枚298円の廉価盤9枚組には2つの協奏曲をはじめソナタ、カルテットなどブラームスのピアノ曲の大半が収められており、文字通りの巨匠ルービンシュタインの名演奏をこころゆくまで享楽することができる。  ルービンシュタインはベートーヴェンもモーツアルトもシューマンもショパンでさえもみなみないいが、とりわけこのブラームスの演奏で、彼の晦渋な音譜の内奥の秘密を噛んで含めるように弾き明かしてくれる。 とりわけシェリングとのバイオリンソナタや、ピアテゴルスキーとのチエロソナタ、そしてシェリング、フルニエとのピアノトリオにおいては彼の明鏡止水のようなピアノが、鬱屈した作曲家の心にそっと寄り添うような優しい表情を湛えて鳴り響き、後の二名が心をひとつにして精妙なアンサンブルを奏でていくありさまは、思わずこれが音楽だあ、とため息がでるようで、実際に出てしまう。 ああ、なんという素晴らしいブラームスであろう。 とかくこの国では、このアメリカの名ピアニストの音楽について、かの天才ホロビッツなどと比較して一籌を輸する、なぞとほざくあほばか者が多いようだが、とんでもない。ロバの耳を底までほじってこの超廉価CDを聴いてほしいものだ。 あほばかは東京都に最も多しまたぞろあほばか都知事を担ごうとする 茫洋

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