鎌倉ちょっと不思議な物語148
江の島には行かずに、今日は龍口寺に向かう。ここは鎌倉時代に日蓮が蒙古来襲の折に北条政権に逆らったために平頼綱(1285年の霜月騒動で御家人筆頭の安達泰盛一族を皆殺しにし、1293年に自害した筆頭御内人)によって斬首されようとした場所である。
ところが一天にわかにかき曇り、天地がぱっと夏の白昼のように明るくなり、介錯の男がよろけて刀を取り落としてしまった。江ノ島の上空に闇を裂いて巨大な光ものが出現したためである。時に文永八年九月一二日夕刻、世に日蓮「瀧ノ口の法難」と称せられる。
一大宗教者の処刑を救うため天が奇跡を起こされたのであろうか。日蓮宗の創始者はからくも一命を取り留めたのであった。
本堂にはこのとき日蓮が敷いていた敷き皮が、境内には当時日蓮が幽閉されていた御霊屈が現存している。
龍口寺の創建は鎌倉時代ではない。1337年になって日蓮の弟子日法が粗末なお堂を作ったが、今日のような完成をみたのは江戸時代の初期に入ってからだから、比較的新しい建築だ。
♪鎌倉の松葉が谷の道の辺に法を説きたる日蓮大聖人 子規
新橋のヘラルド映画の試写室でよく顔合わせし人昨日死にけり 茫洋
今日TBSは死にましたと言いながらTBSに出続けし人死す 茫洋
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