Saturday, September 24, 2011

ドイッチエ・グラモフォンの「ザ・リスト・コレクション」を聴いて


♪音楽千夜一夜 220

リストのピアノ曲、オーケストラ曲、協奏曲、合唱曲、歌曲の代表作をえりすぐった34枚組のCDセットです。例によって1枚200円という超バジェット価格に目がくらんで買ってしまった「誰も聴かない大作曲家」の音楽ですが、買って良かった、聴いて良かった。これでこの知られざるコンポーザーピアニストの全貌がだいたいつかめます。

小澤・ツイマーマンの協奏曲やいま話題のアリス=紗良・オットの『超絶技巧練習曲集』なんて犬に食われろと思うくらいつまらないが、CD6枚分の宗教曲と同じく5枚組の歌曲は素晴らしい。

特にフィッシャー=ディースカウがバレンボイムの伴奏でうたう3枚組が絶品。これを聴けただけでもう大満足でしたが、リストが最も得意としたピアノ曲を余裕たっぷりに弾いてのけるホルヘ・ボレット、ラーザリ・ベルマン、ウイルヘルム・ケンプの大人の至芸にも感銘を受けました。

いやあリストって2流の音楽家だとは思うけれど、本当に好奇心が旺盛でクラシック音楽が大好きだったんですねえ。

「お父さん、桜は薔薇科だお」「えっ、ほんと?」調べてみたらそのとおり 蝶人

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