Tuesday, December 23, 2008

こんな夢を見た

バガテルop78

昨夜衛星放送で黒澤の「夢」という映画をやっていた。前にも見たことがあるのだが、随所に素晴らしい情景が出てくる名画なのでじっと眼を凝らしていたのだが、そのうちに猛烈な睡魔に襲われてしまった。仕事の疲れがどっと出たらしい。仕方なく幻の兵隊が回れ右して暗闇のトンネルにザックザックと姿を消したあたりで寝室に引き揚げて眠ってしまった。

「夢は第2の人生である」という名文句を吐いたのは仏蘭西の偉大な詩人ジェラール・ド・ネルヴァルだが、そんな因果の関係からなにかひとつくらいささやかな夢を見るかと思っていたのだが、ひとかけらすら見なかった。

そこで、というのも妙な話だが、2002年10月3日に私が見た夢を備忘録として記しておこう。

昨夜見た夢の中で昔死んだ近藤さんを見かけた。近藤さんの顔は茶色の斑点入りのヴェールのようなもので覆われていたためにちらとしか見えなかったが、たしかにそれは近藤さんだった。彼女が腰をおろしていた丸いテーブルの反対側にはでっぷり太った広瀬さんが座っていた。でもどうしてガンで死んだ女性が生きているのか。もしかして男性の広瀬さんももう死んでしまっているのではあるまいか、と怪しみながら、僕が丸いテーブルの方へ近づいたとき、突然マガジンハウスの雑誌編集者のI君がその部屋に滑り込んできた。そして背中に背負ったリュックサックをどさりと投げ出すと、そこから2枚のLPのアルバムを取り出して部屋の片隅の壁のたもとに丁寧に並べた。僕がI君に近づくと、彼は僕の顔をみるなり少し顔を赤らめてリュックをつかむとさっと走り去った。そこで僕は好奇心に駆られてアルバムを手にとった。その1枚はカール・リヒター指揮、ミュンヘンバッハ演奏のバッハのブランデンブルグ協奏曲全曲のレコードだった。1枚のジャケットに2枚のレコードが入っていた。


♪バーキンが別れに呉れし☆リース部屋に飾りてクリスマス迎う 茫洋

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