♪音楽千夜一夜 第210夜
毎度おなじみのソニーの超廉価盤5枚組CDでカサドシュのモーツアルトを聴いたのですが、いったいどうしたことか、さして心が弾まない。昔LPで聞いた時には、ああ艶なるかな!と二嘆、三嘆して飽かなかったのに、これは異なこともあったものじゃ。
コンチエルトは15、17番から21、22、23、24、26、27の代表曲がみな収められているというのに、あのフランス風の典雅な指のこなしが何回聞いても再現できないというのは、私の耳がまたしてもロバの耳に退化したのか、あるいは最新型の24bitの復刻が災いしているのかのどちらかでしょう。
どこかにLPがあるはずですが、探し出すのに1週間はかかるでしょうからもう諦めていつか確かに耳にしたはずの洗練され尽くしたギャラントな洋琴の調べを無理にでも思いだして胸の奥で奏でてみることにいたしませう。
そんな残念無念なコンピレーションでしたが、そこをおしてあえて指を折るならば、ギャビー、ジャンとの家族3人で合奏したk365と242の2台&3台のピアノのための協奏曲とフィラデルフィア木管5重奏団と入れたk452ということになるでしょうか。
今宵特許許可局開店杜鵑 蝶人
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