Friday, May 20, 2011

トマス・ピンチョン著「Ⅴ.」上巻を読んで


照る日曇る日第431

おそらくは最初にプロットの組織図を前後左右、上下にB2の鉛筆で方眼紙に摸写するのだ。

時代はいつ? 1955年、あるいは1922年その他その他。

場所はどこ? ヴージニアの軍港ノーフォーク、NYのタイムズスクエアの地下5メートル、アレクサンドリアからカイロの砂漠、フィレンツエのウフィッツ美術館、南西アフリカ保護領のヴァルムバード地区、その他その他なんでもこい。

登場人物は? 探究者ハーバード・ステンシル、木偶の坊ベニー・プロフェイン、その他その他なんでもよし。

そこでなにが起こるの? マンハッタンの地下水道のワニ退治、ボッティチェリの「ヴィーナス誕生」の盗難、1904年事件の真相の究明、SМの快楽ごっこと暗号解読、その他その他なんでもあり。

で、Ⅴってなに? 地名? 人物? 暗号? さっぱり分からん。いつものように謎は謎を呼んで、複雑怪奇な下巻へと続く……。

ピンチョンときたらたいしたもんだ自分でも訳の分からんホラを吹く 茫洋

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