Monday, June 08, 2009

「釈迦堂切通」を訪ねて

鎌倉ちょっと不思議な物語第189回

時々この空気がひんやりと行きかうおおきな洞を訪れると鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」を思い出します。あの映画は長く鎌倉に住んでいた鈴木清順によってまさにこの場所で撮影されたのですが、その鈴木氏の長谷の旧邸に私の家内が住んでいたのでなにか不思議な縁を感じるのです。

この映画の中で監督は、かつて映画を学んだ母校「鎌倉アカデミア」があった光明寺や稲村ケ崎にあった有島生馬邸でもロケを敢行していて、さながら鎌倉懐旧物語といってもよいかもしれません。

さて釈迦堂切通は釈迦堂口洞門とも呼ばれ、洞門のなかには壁を削った小さなやぐらがあり、五輪塔が祀られています。釈迦堂の名は鎌倉幕府の3代執権北条泰時が亡父義時の追善供養のためにこの谷戸に嘉禄元年1225年に釈迦堂を建立したことから名付けられたようです。しかしその釈迦堂は現存しておらず、その場所は定かではありません。しかしその本尊は東京目黒の大円寺に安置され国の重要文化財に指定されています。


以上「鎌倉ガイド協会」の資料等を参考に記しました。


♪なにゆえに発注なきや半年間紫陽花の青をじっと眺むる 茫洋
♪半年間発注のない狂おしささくらば散りてあじさいの咲く 

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