♪バガテルop42
俳人にして画家の与謝蕪村は、一休のように65歳になっても若い女たちとうたを詠み交わし、精神と肉体の愛の生活にふけっていた。らしい。
「蕪村七部集」の「花鳥篇」のなかの「花櫻帖」を見ると彼女たちの名前と俳句が載っている。おそらくは芸妓や町人の娘であろうが、初心の素人衆ばかりであるとはいえ、いずれも蕪村好みの天明調の緩さが懐かしく、捨てがたいのどかな趣がある。
それにつけても蕪村の御伽は次の女衆のうちのいずれであらうか。
月のよは花より明てさくら哉 うめ
うつくしき花のさかりやきのふけふ ことの
いろいろの人見る花の山路かな 小いと
老いて猶さくらは花にとはれける 柳女
櫻かりかの木この木の一構 まさ女
雲と咲雪と散けり山ざくら 石松
♪小浜氏が勝ち栗を剥く冬の朝 亡羊
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