♪バガテルop44
1943年にアメリカのカナーという精神科医が11人の子供の特徴をまとめて世界ではじめてその障碍についての研究成果を発表しました。これが世界で初めての自閉症についての報告です。しかしカナー以降二十年ほどは自閉症は主に「情緒の障碍」「心の病気」として研究されていたので、その原因が母親の愛情不足や育て方の誤りが原因であるなどという俗説がまかりとおることも多かったのです。
前回にも述べたように「自閉」という言葉は統合失調症でも使用されるのでまぎらわしいのですが、この2つはまったく違うのです。またこのいずれもが親の育て方など心理的な要因で起こるわけではありません。研究が進むに連れて自閉症は家庭環境、不安・ストレスに起因する心の病ではなく、生まれながらの脳の機能障碍であることが分かってきたのです。
また日本自閉症協会では、自閉症はおよそ100人に1人くらいの割合で存在しているといっていますが、広い意味での自閉症(これを「自閉症スペクトラム」と呼んでいます。スペクトラムとは英語で連続体という意味です)を入れるとその割合はもっと多いのではないでしょうか。
♪亡くなった父もムクも入りしこの湯船 亡羊
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