Friday, October 30, 2009

西暦2009年神無月茫洋歌日誌

♪ある晴れた日に 第67回



蝉どもの鳴き声絶えし神無月朔日

釣り舟も釣舟草も沈めたり台風18号

木犀を探し歩くや浄妙寺

アケビ食べ丹波の少年となりにけり


性愛の讃歌非情の銃弾テキサス荒野にこだませり

セクシーシンボルというよりちょいといかれた芋ねえちゃんマリリンモンローノーリターン 

われらが地獄面よりぬっと立ち上がる悪鬼どもを倒すのは誰
 
天皇になるか天下のお尋ね者になるか紙一重

はしなくも大指揮者の時代終り中小演出家の時代来たれり

金の時代には金の音楽銅の時代には銅の音楽

一枚また1枚らっきょうの皮めくるめくわが人生

熱砂ならぬ北の白夜にむせび泣く世にも不思議な恋のアイーダ

政治には絶対はないと思いつつ相対的な正しさを望むものなり

池波正太郎が大好きできっぷのいい江戸っ子の早川さん、いつまでもお元気で!

カラヤンに可愛がられ調子に乗ったあほばかバトル今宵はいずこをさすらうか

古巣ヤンキースを叩きトーリ監督に仇討させようと思ったのに黒田のばかたり

やい3つのオレンジども3つの糞ころがしにでも恋すべし
 
蛇蛙蟷螂たちのなんと楽しく生きておること烏賊蛸鯛たちのなんと楽しげに泳いでいることよ 

玉もあれば瓦礫もあるよ楽しみ尽きぬ皇室名宝展

不埒な女のラチもないプラチナジュエリー

青春は醜く愚かで恥ずかしく悔しきままに遠ざかりゆく 

北国の冬の夜空に打ちあぐる鳴り響く花火はきみの秘めたる祭りか

どこまでも遠くへ行くんだ言葉という翼に乗って

めっきらもっきらどおんどん魔法の言葉がわが子を救う 

地獄の子を抱えて生きる苦しさは天国の子と生きるよろこびでもある

蝉断末魔の悲鳴上げ2009年の夏終われり

まるで衣装のように思想を軽々と着脱する

当たり前のことながら思想は人を殺すのだ

やれやれまたあの膨大な全巻の読み直しをせよというのか荷風散人

権力を持てば残虐に行使する子羊のごとき優しい魂

林檎の皮を剥きながら嫁入りした娘の身の上を案じる笠智衆よ

たかが芝居というなかれ神をも恐れぬこのサバト見物するな即参加せよ

半世紀遅れてやって来た若者マーティン・マクドナー怒れ怒れもっともっと怒れ!

あまりにも苦しみ過ぎた恋人たちはいまはただ二人で居るだけで幸せなのですシャガールの「誕生日」のように 

ありがとう君こそはわが生きるよろこび君とともにどこまでも歩いていこう


♪とくとくと自慢話に入れあげる日経朝刊私の履歴書 茫洋

No comments: