茫洋物見遊山記第58 回&鎌倉ちょっと不思議な物語第241回
この神社は文治元年1185年に源頼朝の夢枕に宇賀福神が立ち、鎌倉の西北に湧き出している霊水で神仏を祀れば人民は信仰にめざめ、国内も平和になるであろうよと託宣があったことにはじまるという。
頼朝が早速この地を捜索したところ、この聖なる泉を発見。ただちに岩窟を掘らせてこの神社を創建したのだそうだ。
ところが13世紀の半ばになって執権北条時頼の時代になると幸福や知恵、財力などの神とされる弁財天を信仰する者どもが大挙して金銭を洗うようになった。
このあほらしい迷信はいまなお続いているのだが、鎌倉五名水のうちもっとも美味にして霊験あらたかなる太刀洗水は、今日も誰ひとり訪れる人もなく八〇〇年前の悠久の昔から滾々と二種混合の湧水を垂れ流している。
「幸せになろうよ」最終回を見た長男が「僕も幸せになります」と叫んだ幸せになっておくれ 蝶人
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