Sunday, February 20, 2011

ルイ・マル監督の「恋するシャンソン」をみて

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.96

1997年にアラン・レネが撮った「この唄知ってる!?」というタイトルの、レネらしい風流な一作。アニエス・ジャウイ、ジャン・ピエール・バウイ、サビーヌ・アゼマ、アンドレ・デュソリエ、ランベール・ウイルソン、ジェーン・バーキンなどの芸達者連中がじゃんじゃん出てきて、名監督の手のひらの上で自在にタコのように踊らされる。

ストーリーなどどうでもいいから書かないが、まあ現代おフランス・コントとでもいうべき小噺の周辺で、老若男女がひっついたり離れたり、病気をしたりしなかったりするのであるが、彼らの会話のつなぎをジョセフィン・ベイカー、エディット・ピアフからジェーン・バーキンまでのフレンチポップスが続々と登場し、その歌詞を俳優たちが口パクで歌うことである。

ちなみにみずからも出演しているジェーン・バーキンが、彼女のヒット曲「QUOI」を、これは口パクでなく彼女自身が歌うところも興味深いものがある。かつてこれと似てちょっと違うコンセプトの映画「ラジオデイズ」を、ウディ・アレンがあざやかに演出してのけていたが、この方面への展開としては、ゴダールが「気狂いピエロ」でやってのけたアンナ・カリーナとJ・P・ベルモンドの即興的なミュージカルシーンを凌駕するものは、これまでもなかったし、これからもないだろう。

小泉福田安倍麻生鳩山菅出てくる奴は皆皆悪い 茫洋

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