茫洋物見遊山記第10回
横須賀の湾を見下ろす諏訪公園の下に鎮座ましますのが、格調高い諏訪大神社です。だいじんじゃではなく、おおかみしゃと発音します。
諏訪大神社の伝承によると、康暦二年(1380)にこの地の領主であった三浦貞宗(横須賀貞宗とも言う)が、信濃国(現在の長野県)諏訪から上下諏訪明神の霊を迎えて創建し、慶長十一年(1606)2月27日、大寒長谷川三郎兵衛の発起で、社殿と境内地の大改修が行われたことも伝えられています。
祭神は、健御名方命(たてみなかたのみこと)と事代主命(ことしろぬしのみこと)の二柱です。健御名方命は武勇に優れた神で、東国の守り神と言われ、事代主命は、えびすさまとも言われ、開運の神として広く信仰されています。
またこの神社には大震災避難記念碑が立っていますが、関東大震災の折には高波を逃れた多くの住民が、境内の社務所や社殿で寝食をともにしたそうです。
なお高い階段の右奥に立派な日本住宅が見えますが、おそらくこの神社の神主さんのお宅ではないでしょうか。
♪おくつきにどなたがおわすかしらねどもそのうやうやしきにこうべはたるる 茫洋
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