Thursday, January 28, 2010

梟が鳴く森で 第1部うつろい 第32回

bowyow megalomania theater vol.1


僕は3度の食事が大好きなのです。1日でいちばん楽しいのが、ごはんです。はっきり言って、僕はごはんを食べるために生きているのです。そのことを僕より分かっているのは庭にいるムクだと思います。しかもムクのごはん、1日に2回だけですよ。

みんなによってたかって「いいかげんにしなさい」と言われたものだから、僕はとても悲しくなりました。
僕は「はい、分かりました。いいかげんにします。もう食べました」と言いましたが、お父さんは、「お前はいつも大食いだ。大食いのブタだ。ブタブタの岳は、お父さんは大嫌いだ!」と言いました。
純ちゃんも「岳なんて、大嫌いだ!」と言いました。お母さんまで白い目をして、「岳ちゃんなんか大嫌い」と言いました。


僕はとてもとても悲しくなって、大好きな家族の人にそんなに嫌われてはもうどうしていいのか分からなくなって、「岳君、嫌いですか。嫌いな人なんですか」と3人に聞きました。そしたら3人が声を揃えて「岳君なんか大嫌い!」と言ったので僕は泣きました。僕は身も世もなく大粒の涙をじゃんじゃんおしみなく流しながら泣きました。

みんなによってたかって「いいかげんにしなさい」と言われたものだから、僕はとても悲しくなりました。僕は「はい、分かりました。いいかげんにします。もう食べません」と言いましたが、お父さんは、「お前はいつも大食いだ。大食いのブタだ。ブタブタの岳は、お父さんは大嫌いだ!」と言いました。
純ちゃんも「岳君なんて大嫌いだ!」と言いました。お母さんはまで白い眼をして「岳君なんか大嫌い」と言いました。


♪大船の観音様の左側毎朝のぞむ富士の白雪 茫洋

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