Friday, July 13, 2007

♪バガテルop22

先日の新聞報道によれば、東京都足立区の区立小学校が学力テストの集計から障碍者を除外して、健常者のみの成績を教育委員会に報告していたそうだ。

同区は学校選択制を取り入れており、成績上位校には入学希望者が殺到する。この学校では「学力実態」を知るためにそういうことをやったらしいが、「優秀な生徒」だけを集めようとこういうかさ上げ措置を行ったのではないのだろうか? 

まったくもって言語同断である。成績優秀者もそうでない者も、男も女も、そのいずれでもない者も、そのいずれでもある者も、日本人も外国人も、障碍のある者もない者も、宇宙人もネコも杓子もぎょうさんおって、それらを全部足して人数で割っての平均値であろう。

ところが足立区の教育委員会では、保護者に説明して了解を取れば校長判断で集計から除外することを認めているというが、これもおかしい。

この件に関して保護者に聞く必要などまったくない。それ以前の話だ。

実際にクラスのなかに存在している人間の能力を、その優秀さと無能さを含めて、ありのままに対象化すること。それが人間と教育の基本だからである。

障碍者を幻視しながら「なき者にして」でっち上げられた数値は、いくら高くともあのアウシュビッツでユダヤ人を「亡き者にしよう」と企てた「ナチ立純ゲルマン小学校」の通知表のウルトラスーパー偏差値にどこか通じるものがありはしないだろうか?

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